さまよえるオランダ人

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リヒャルト・ワーグナー:さまよえるオランダ人

 

運命にもつれ、救済を求めて彷徨う男の姿は、ワーグナーのオペラに繰り返し登場するモチーフである。さまよえるオランダ人では、作曲家自身の自己像がとりわけはっきりと登場人物に投影されている。永遠の命を呪われた船長がノルウェーの海岸に打ち上げられ、ゼンタと出会い、彼女の自己犠牲によって救済される。当時、若き指揮者ワーグナーは妻に裏切られ、自らの人生の嵐に応えるように、無条件の愛の象徴を作曲した。

 

 

あらすじ

 

第1幕(第1ビルト)

舞台はノルウェーのフィヨルドに面した港町。ダラントは一時避難で自らの家のあるここに投錨する。すると遠くから、黒いマストに真紅の帆を立てた幽霊船が現れる。幽霊船の船長のオランダ人は「呪いを受け7年に一度上陸できるが、乙女の愛を受けなければ呪いは解かれず、死ぬことも許されずに永遠に海をさまよわなければならぬ」と嘆く。

ダラントはオランダ人から財宝を渡され、娘ゼンタと引き会わすことを約束してしまう。

 

第2幕(第2ビルト)

ゼンタはオランダ人と出会い、その不幸に心打たれ、救いたいと思う。ゼンタはオランダ人の肖像を見ては思いを募らすばかりである。しかし、ゼンタはエリックという青年に愛されている。

ゼンタは父とオランダ人に説得され、オランダ人につき従うことを約束する。

 

第3幕(第3ビルト)

第1幕の港町に再びオランダ人の幽霊船が現れる。オランダ人に会おうとするゼンタ。それを引き止めるエリック。オランダ人はエリックのゼンタへの愛を見て「裏切られた」と言い、帆をはり去っていく。ゼンタは自らの純愛を岩の上から叫び、貞節を証明するために海に身を投じる。ゼンタの純愛を得た幽霊船は呪いを解かれ、死を得て沈没する。そしてオランダ人とゼンタは浄化され昇天していく。

プログラムとキャスト

音楽監督:アッシャー・フィッシュ
演出・照明:ヨーゼフ・E・ケップリンガー
舞台美術:ライナー・ジネル
衣装:ビルテ・ヴァルバウム
ダーラント:ガーボル・ブレッツ
ゼンタ:シネード・キャンベル=ウォレス
エリック:ジェイムズ・マッコークル
マリー:シャノン・キーガン
舵取り:マシュー・ニューリン
さまよえるオランダ人:クリストファー・マルトマン
エルル・チロル音楽祭の管弦楽団と合唱団

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