蝶々夫人
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蝶々夫人 – ジャコモ・プッチーニ
言語:イタリア語(フィンランド語・英語字幕付き)
上演時間:3時間(休憩1回)
対象年齢:10歳以上
プッチーニの最も有名で愛されているオペラの一つが、1904年にミラノで初演された際に大失敗だったとは信じがたいことです。プッチーニは深く落胆しましたが、その後の公演のために作品を改訂し、それが最終的に遅れて訪れる成功へとつながりました。音楽は美しさに満ちており、ピンカートンの心のこもった別れの歌 Addio, mio fiorito asil から、蝶々夫人の胸を締めつけるアリア Un bel dì vedremo まで、このオペラは深い感情と痛切な美しさに満ちたアリアの連続です。
ヘンリー・アキナの演出は、蝶々夫人の人間関係と内面のドラマに焦点を当て、オペラ史上最も悲劇的な片思いの物語の心理を描き出します。華やかな日本式結婚式で幕を開ける第1幕と、第2幕・第3幕の孤独な場面との鮮烈な対比が、彼女の破滅的な個人的悲劇を際立たせます。
あらすじ
若い芸者のチョーチョーさんは、ハンサムなアメリカ海軍士官ピンカートンと結婚します。花嫁は幸せで、長い人生を共に過ごすことを夢見ています。しかし花婿は、この結婚を本気のものとは思わず、アメリカ人女性との「本当の」結婚の前の遊びとしか考えていません。ピンカートンがアメリカへ帰ると、蝶々夫人は彼を辛抱強く待ち続けます。その間に二人の子どもが生まれ、チョーチョーさんは一人で育てます。ピンカートンが帰国して息子の存在を知ると、すぐに新しい妻ケイトと共にその子をアメリカへ連れて行こうとします。絶望と屈辱に耐えきれず、蝶々夫人は自ら命を絶つ決意をします。ピンカートンがそのことに気づき駆けつけますが、時すでに遅く、彼女は息を引き取ります。
プログラムとキャスト
シリヤ・アールト – チョーチョーさん
アントニー・チャラミターロ – ベンジャミン・ピンカートン
エミリア・ルカヴィナ – スズキ
トゥオマス・ミエットラ – ゴロー
指揮:ピエルジョルジョ・モランディ
演出:ヘンリー・アキナ
美術:ディーン・シブヤ
衣裳:アン・ナンバ
照明:イルッカ・パロニエミ
合唱指揮:ヤン・シュヴァイガー
サヴォンリンナ・オペラ・フェスティバル合唱団
サヴォンリンナ・オペラ・フェスティバル管弦楽団
オラヴィ城
サヴォンリンナ・オペラ・フェスティバル(フィンランド語: Savonlinnan oopperajuhlat)は、フィンランドのサヴォンリンナで毎年夏に行われている国際的なオペラ音楽祭。
会場は1475年に建てられた湖上の要塞、オラヴィ城。オラヴィ城は「聖オラフの城」という意味。現存する石造りの城としてはもっとも北方にある。
オラヴィ城という軍事的拠点で初めてオペラが上演されたのは、フィンランド独立を遡ること5年前の1912年である。既にヨーロッパ・ツアーを行うなど名声を得ていたフィンランドのソプラノ歌手アイノ・アクテは熱心な愛国者だったこともあり、1907年より風光明媚なこの城をオペラ会場として目をつけていた。
こうしてアクテの指揮の下で始まったオペラ祭は以後5年間に渡って毎年夏に開催される。この間に上演されたのは、5回中4回がフィンランド人による作曲のオペラというものであった。しかし1917年以後は第一次世界大戦やフィンランド独立、翌年のフィンランド内戦などの混乱で中止となる。
その後歌唱の講習会が行われるようになって国際的なオペラ公演の必要性が主張されるようになり、1967年になってから再び開催されるようになった。この時はベートーヴェンのフィデリオが上演された。
再開後は新作オペラの初演も行われ、アウリス・サッリネンの」騎手」「王はフランスへ行く」「宮殿」、パーヴォ・ヘイニネンの「ナイフ」、エイノユハニ・ラウタヴァーラの「アレクシス・キヴィ」、カレヴィ・アホとオッリ・コルテカンガスの共作「時と夢」の6作品が上演されている。
現在では開催が1か月に及ぶ一大イベントに成長している。毎年の総動員数は6万人に達し、そのうち4分の1は外国からの観光客と見られている。
オラヴィ城への交通手段
オペラやコンサート会場へはサヴォンリーナ市内のいくつかのホテルより送迎バス(有料)をご利用いただけます。
バスルート/時刻表
18時00分:Malakias Summer Hotel (Hernemäki)
18時10分:Tott Hotel
18時15分:Seurahuone Hotel
18時20分:Spa Hotel Casino und Vuorilinna
18時25分:Pietari Kylliäinen Hotels
18時30分:Burg Olavinlinna, Linnankatu Altestelle.
公演終了後15分後より、オラヴィ城付近のバス停よりホテル行きのバスが出発します。