オテロ

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オテロ – ジュゼッペ・ヴェルディ
ウィリアム・シェイクスピアに基づく、アッリーゴ・ボーイトの台本による全四幕の抒情悲劇。
リンダ・B・フェアタイル編集による批判版、シカゴ大学出版局およびカーザ・リコルディ。
1887年2月5日、ミラノのスカラ座で初演。

 

ヴェルディ・フェスティバル第25回記念公演は、時代を超えたヴェルディとシェイクスピアに捧げられ、音楽愛好家や文化愛好家にとって見逃せないイベントとなることでしょう。

 

あらすじ

時は15世紀末、場所はキプロス島の港町。

 

第1幕

キプロスの港、激しい嵐。島の住民が待ちわびる中、オテロに率いられた船団が帰還する。敵、トルコ艦隊は海の藻屑になったとの勝利報告に住民は歓喜する。カッシオが副官になったことを妬むヤーゴは一計を案じ、酒に弱いカッシオにワインを無理強いする。カッシオは悪酔いし醜態を演じたばかりか、喧嘩の仲裁に入ったモンターノを傷付ける。騒ぎを聞いたオテロが戻ってくる。彼は即座にカッシオを罷免、群衆に帰宅を命ずる。舞台にはオテロと妻デズデーモナだけが残り、愛情を確かめ合う美しい二重唱が歌われる。

 

第2幕

庭園に面する城の一室。副官の座を失ったカッシオに、ヤーゴは「デズデモーナに取成しを頼め」と提案する。オテロが登場。ヤーゴは、庭園でカッシオとデズデモーナが歓談している様子を、さも二人が不貞を働いているかのようにオテロに信じ込ませる。室内に入ってきたデズデモーナはカッシオの赦免を夫に願うが、心中疑念をもつオテロは耳を貸さない。デズデモーナが落としたハンカチは女中エミーリアが拾ったものの、その夫ヤーゴが脅迫の末手中に入れる。ヤーゴとオテロ二人だけが舞台に残り、オテロは「不倫の証拠を見せろ」と迫る。ヤーゴは、「カッシオが夢の中でデズデモーナを求めていた」と作り話をし、また、デズデモーナが愛用していたハンカチ(それはオテロからの彼女への贈り物だった)を、カッシオが持っているのを見た、と吹き込む。激怒したオテロは復讐を誓う。

 

第3幕

城の大広間。デズデモーナは事態の進展に気付かず、またもやカッシオの赦免をオテロに願い出て斥けられる。オテロは「自分が贈ったハンカチはどこへ行った?」と詰問する。もちろん彼女は答えられず、当惑しながら去る。ヤーゴが「今カッシオと話をするので物陰で見るように」とオテロに勧める。巧みなヤーゴの話術に乗ったカッシオは、自分の恋人ビアンカとの顛末を陽気に語るが、遠くで聞いているオテロは、デズデモーナとの恋物語をしていると思い込む。例のハンカチはヤーゴがあらかじめカッシオ宅に落としておいたのだが、そうとは知らないカッシオは「ところでこんな素晴らしいハンカチを拾った」などとヤーゴに披露、遠目に見ているオテロは、いよいよ不貞が証明された、と確信してしまう。オテロとヤーゴは相談の末、デズデモーナはオテロが殺めること、カッシオの始末はヤーゴが付けることを決定する。

ヴェネツィアからの使者ロドヴィーコとその一行が来航し、キプロス島の要人が集合する。オテロはヴェネツィアへ帰任となり、後任の総督はカッシオとなることが布告される。嫉妬心に燃えるオテロは公衆の面前で妻デズデモーナを面罵し、自分は憤怒のあまり気絶する。

 

第4幕

デズデーモナの寝室。デズデモーナは床に就く用意をしている。ここ数日の夫の言動から不吉な予感を覚える彼女は「もし死んだら婚礼の衣装で身を包んでほしい」と、女中エミーリアに依頼する。オテロが寝室に現れ、カッシオとの姦通を詰責する。デズデモーナは抗弁も空しくオテロに絞殺される。エミーリアが「カッシオがロデリーゴを殺した」と急を告げに戻ってくるが、デズデモーナが殺されているのを発見、驚いて人々を呼ぶ。エミーリアは「夫ヤーゴが私からハンカチを奪った」と証言、ロデリーゴが死ぬ前に陰謀の全てを白状した、との事実も明らかになる。形勢不利とみたヤーゴは遁走する。いまや全てを悟ったオテロは短刀で自刃し、妻の遺体に最後の接吻を求めつつ息絶えて、幕。

 

プログラムとキャスト

オテロ – ファビオ・サルトーリ
イアーゴ – アリウンバートル・ガンバートル
カッシオ – ダヴィデ・トゥスカーノ
ロデリーゴ – フランチェスコ・ピッタリ
ロドヴィーコ – エマヌエーレ・コルダーロ
モンターノ – アレッシオ・ヴェルナ
デズデモーナ – マリアンジェラ・シチリア
エミーリア – ナタリア・ガブリラン

 

指揮 – ロベルト・アッバード
演出 – フェデリコ・ティエッツィ
美術 – マルゲリータ・パッリ
衣装 – ジョヴァンナ・ブッツィ
照明 – ジャンニ・ポッリーニ
ドラマトゥルク – ファブリツィオ・シニージ

 

フィラルモニカ・アルトゥーロ・トスカニーニ
パルマ王立歌劇場合唱団
合唱指揮 – マルティーノ・ファッジャーニ
パルマ王立歌劇場児童合唱団

 

パルマ王立歌劇場の新制作
イタリア語および英語の字幕付き公演

テアトロ・レージョ

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